その重だるさは“湿邪”のせい?東洋医学×セルフケアで軽やかにリセット

朝起きてもなんだかスッキリしない。
頭が重い、体がむくむ、気分が乗らない──
そんな「重だるさ」、感じていませんか?
実はそれ、“湿邪(しつじゃ)”という東洋医学での概念が関係しているかもしれません。
つい「気候のせいだから仕方ない…」と諦めがちですが、東洋医学では、湿度や気圧の変化によって起こる“体内の水はけ不良”が不調の原因と考えます。
ちょっとした工夫とケアで整えることができますので、軽やかな毎日を過ごすヒントとして、ぜひ最後までご覧ください。
今回は、梅雨から夏にかけての不調を鍼灸で整える方法を、症例やセルフケアを交えながらご紹介いたします。

なぜ梅雨に体調を崩しやすいのか?
気分の問題ではなく、明確な原因があります。
1. 湿度の上昇
水分代謝が滞ることで、だるさやむくみが現れます。
また、湿度が高いと汗の蒸発が妨げられ、体温調節がうまくいかず、蒸し暑さや疲労感を引き起こします。
2. 気圧の変動
気圧の変化を感知する内耳が影響を受け、自律神経のバランスが乱れます。
その結果、頭痛や倦怠感、さらにはめまいを感じる方も。
めまいはバランスを取ろうとする意識が働き続けるため、さらなる疲労や不調へとつながります。
3. 日照不足
日光によって分泌されるホルモン(セロトニン等)の量が減ることで、気分の落ち込みや眠気を感じやすくなります。
さらに、日照が少ないと自律神経の切り替えがうまくいかず、血圧の変動が大きくなることで、だるさを感じることも。
東洋医学がとらえる「湿邪」とは?
東洋医学では、湿気によって体内のバランスが乱される状態を「湿邪(しつじゃ)」と呼びます。
梅雨のような季節に湿邪が強まると、以下のような症状が現れやすくなります。
・朝起きられない/全身の重だるさ
・むくみ・関節のこわばり
・頭痛・めまい
・胃腸の不調(食欲不振・下痢・腹部膨満感)
・イライラ・気分の落ち込み
特に、消化器の弱い方は湿邪の影響を受けやすく、水分処理機能が低下してさらに悪循環に陥りがちです。
梅雨時に胃が重だるく、食欲が落ちる方は、まさにこの湿邪による影響かもしれません。
鍼灸でできること
このような状態に対して、鍼灸施術では以下のようなアプローチが可能です。
① 水分代謝の促進
水分代謝を改善することはもちろん、ツボの効果で胃腸を活性化し、体内の余分な水分を排出。
むくみやだるさの軽減をサポートします。
② 自律神経の調整
自律神経の中枢を整えることで心身のバランスを回復。
交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズにして、だるさや不調を改善します。
③ ホルモンバランスの調整
ホルモンバランスの変化は、気分や体調に大きく関係します。
脳を含めた全身の血流改善と、ツボの刺激でホルモンの安定を促して、ご自身で回復できる身体づくりをサポートします。
④ 気血の巡りを整える
東洋医学では、“気”の滞り”がさまざまな不調の原因とされます。
鍼灸で気の流れを促進することで、倦怠感やメンタルの不調をリセットしていきます。

実際のお客様の症例
40代女性:雨の日の頭痛
「雨が降る前の頭痛が辛くて、外出も控えていました」
低気圧による頭痛は、特に女性に多いお悩みのひとつです。
天気が崩れる前に決まって頭痛が現れ、予定を変更せざるを得ない日が続いていました。
施術では、気圧の変化を感じ取る耳の奥の器官(内耳)まわりの血流を改善し、全身の巡りを整えることで自律神経のバランスも調整。
初回の施術後には頭痛が軽くなり、継続することでお薬を飲む頻度も大幅に減ったとのこと。「天気に左右されない日常を取り戻せた」と喜びの声をいただきました。
50代女性:毎年起こるめまい
季節の変わり目や梅雨の時期になると、毎年のように強いめまいに悩まされ、日常生活にも支障が出ていました。
気圧や気温の変化によって、血流や自律神経のバランスが乱れることが一因と考えられます。
特にこの方は、胃腸の不調も重なっており、東洋医学でいう“湿邪”の影響が強く現れている状態でした。
施術では、自律神経の調整に加え、水分代謝をサポートするツボや、めまいと関係の深い耳まわりの血流改善を中心にケア。
回数を重ねるごとにめまいの頻度が減り、「今年は仕事を休まずに過ごせた」と、嬉しいご報告をいただきました。
30代女性:梅雨時の倦怠感と気分の落ち込み
「梅雨に入ると朝が辛く、なんとなく気分も落ち込んでしまう」
低気圧の影響で自律神経のバランスが乱れ、さらにホルモンバランスにも影響が及び、心身ともに重だるさを感じている状態でした。
施術では、自律神経とホルモンバランスの調整を目的に、全身の巡りを整えるようにケア。
2回目には「寝起きが楽になった」との変化があり、継続することでだるさや気分の落ち込みも大きく軽減。
「気づけば気持ちも前向きになっていた」と、笑顔でお話しくださいました。
湿邪対策におすすめのセルフケア3選
① 食養生
湿を体内にため込まない食材を選び、胃腸の働きをサポートします。
おすすめ食材:
- ハトムギ(余分な水分の排出を助ける)
- 生姜・ねぎ(身体を温め巡りをよくする)
- 小豆(むくみ対策に)→サロンでも今の時期にアフターティーでお出ししています。
- セロリ・春雨(水分代謝を助ける)
- 発酵食品(腸内環境を整える)
控えたいもの:
- 生もの、冷たい飲食物、甘い物、脂っこいもの(→湿を生みやすく胃腸に負担がかかります)
②軽く汗ばむ程度の運動
じんわりと汗をかくことで巡りが整い、体内の湿を追い出す力が引き出されます。
※「適度な発汗」は湿邪対策として効果的ですが、汗をかきすぎると体力を消耗し、気虚や陰虚などの別の不調につながることも。
無理のない範囲で、心地よく汗をかくことを意識してみてくださいね。
おすすめの軽い運動:
- ストレッチ(特に脚〜骨盤まわり)
- ゆっくり深めの呼吸で行う散歩
- 軽く汗ばむ程度のヨガやピラティス
→ 運動後はしっかり着替えて身体を冷やさないのがポイントです。
③入浴で“湿出し”+リラックス
湯船に浸かることで汗を促し、気血の巡りも整います。
おすすめ入浴法:
- 38〜40℃のぬるめのお湯に10~15分
- 精油を数滴(例:ペパーミント・ユーカリ・ラベンダーでさっぱり◎)
- 足湯だけでもOK(特に膝下には、夏に弱りやすい胃腸や、むくみ対策のツボがたくさんあります◎)
まとめ
梅雨の不調は「気候のせい」と片づけてしまいがちですが、放置すると慢性化し、夏バテの原因にもなります。
湿邪で滞った巡りを整え、自律神経を落ち着かせることが、心身の健やかさのカギ。
食事・ツボ・運動・お風呂…
日常のちょっとした意識で、身体の中の“湿”はコントロールできます。
また、鍼灸は、こりを取るだけでなく、全身の巡りや自律神経にもアプローチし、薬に頼りすぎない“自然治癒力ベース”の身体づくりをサポートします。
そして美容鍼は、美容面だけでなく、耳周りや脳血流の改善、自律神経のバランス調整にもとてもおすすめです。
「今年こそ快適に夏を乗り切りたい!」
そんな方は、ぜひお気軽にご相談ください。
WISTERIA 藤木
WISTERIAは女性の美容と健康に特化した、全室完全個室のラグジュアリーサロンです。
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